植田美津恵の「楽に死ぬための10の方法」

医学博士・医学ジャーナリスト 植田美津恵の書き下ろしエッセイ。月に1~2回連載します。

楽に死ぬための10の方法

楽に死んでいった先人たちー仏教者たちの最期

楽に死ぬためのひとつの方法として、苦しまずに死んでいった過去の人々の死にざまを知る、というものがあります。 かつて、家で死ぬのが当たり前だった時代には、死ぬ有様を自分の目で見ることができました。でも、今や90%前後が病院施設で終焉を迎える時…

世界の「安楽死」

気鋭のジャーナリスト、宮下洋一氏の「安楽死を遂げるまで」は、安楽死が認められている世界各国の安楽死の実際をルポした力作です。恐らく、これほどまでにリアルな安楽死を描いた著書はほかには見当たりません。 スイス、ベルギー、オランダ、スペイン、ア…

安楽死と尊厳死

先ごろ、脚本家・橋田寿賀子さんの「安楽死宣言」が話題になりました。 ズバリ!「安楽死で死なせてください」のタイトルで新書も発売されています。 多くの人が、無駄な延命治療は避けたい、と口にする時代になり、橋田さんのような願いを明らかにする人が…

「ラスト・ドライブ」のことードイツ発最期の願い(後半)

「願いの車」で最後のドライブをするのは、海や湖などの場所へ行く人ばかりではありません。 「自分の家へ帰りたい」と思い、「願いの車」を依頼する人もいます。人生の最期、場合によっては自宅へ帰ることさえ困難であることが、このことから伺えます。 日…

「ラスト・ドライブ」のこと ー ドイツ発最期の願い(前半)

私が、このブログを書くことを決めたのは、「ラスト・ドライブ」というドキュメンタリー番組を見たことがきっかけでした。 ドイツの北西部の町、エッセン。 番組は、「願いの車」と書かれた車が颯爽と走っている場面から始まります。 「人生の最期のとき、人…

突然訪れた「死の瞬間」の平穏なひととき

現在、日本人の死亡原因のトップは「がん」。 2位が「心臓病」、3位が「肺炎」、4位が「脳卒中」です。ここまではよく知られている病名ですが、では、5位は?6位は…? 平成二十七年の厚生労働省の発表では、5位が「老衰」、6位が「「不慮の事故」です…

お迎え体験を待つ

お迎え体験、あるいはお迎え現象を知っていますか? 死期が近づいたときに、すでに亡くなった自分にとって近しい人が、迎えに来てくれるという体験です。 医師や社会学者らが2007年に行った有名なアンケート調査があります。 遺族を看取った700人に対し、「…

死のイメージ化―具体的に想像してみる

2001年に発表された論文で、「死に至るまでの経過」が紹介されています。 図で示すと次の3つに分類されます。 まず、①。これは、がんなどで亡くなる場合です。ほかと比べると、割に長い間機能が保たれますが、最後の1~2か月くらいで急速に機能が低下し、…

プロローグーなぜ、このテーマ?

人は、誰もが「生きたい」と思っています。 だからこそ、少し具合が悪かったり体調を崩したりすると、すぐにでも病院に行きます。もちろん、痛いとか辛い症状を何とかして欲しいという思いもあるでしょうが、いつ死んでもいいと豪語していた人が、体調を崩し…

連載スタート!

エッセイの連載をスタートします。 テーマは「楽に死ぬための10の方法」。このブログだけで月に1~2回連載していきます。