楽に死ぬための10の方法
1980年代から、「ピンピンコロリ」の言葉を耳にするようになりました。もとは、長野県で健康長寿体操が考案された際に、北沢豊治氏が日本体育学会に「ピンピンコロリ運動について」と題し発表したのがきっかけとか。 「元気で、はつらつとして毎日を過ご…
今月(2018年十二月)の二十六日、国立がん研究センターは、がん患者の4割近くが、亡くなる前のひと月間、「痛みがあった」と答えたアンケート結果を発表しました。調査の対象は遺族たちで、看取った家族の様子についての回答をまとめたものです。 あら…
以前、このブログで、ドイツの「ラスト・ドライブ」をご紹介しました。日本にもこんな取り組みがあったら、と思っていましたが、なんとありました!日本版「ラスト・ドライブ」が。 何気なく、朝、NHKのニュース番組を見ておりましたら、末期のがん患者を…
「死」が怖いのは何故でしょう。 未経験のことだから。 死んだらどうなるのかわからないから。 自分がこの世からいなくなってしまうから。 死ぬときに痛みがあったり苦しんだりするから。 …などという答えを多くの人が口にすると思います。 「死」が怖いと思…
ひとくちに「無駄な治療」が、具体的に何を意味するのか、あらかじめ知っておくことも大切です。 今回は、ずばり!「無駄な治療」(延命治療)を挙げていきたいと思います。 この場合、対象者は「終末期にある患者」です。つまり、末期のがんなど、すでに死…
先回は、穏やかに死んでいった僧侶たちの死に際を紹介し、彼らに倣って往生するための条件を4つ提示しました。今回は、その中のひとつ、「無駄な治療を受けない」とはどういうことかを考えてみたいと思います。 病気は、治療すれば必ず治るという前提で行わ…
楽に死ぬためのひとつの方法として、苦しまずに死んでいった過去の人々の死にざまを知る、というものがあります。 かつて、家で死ぬのが当たり前だった時代には、死ぬ有様を自分の目で見ることができました。でも、今や90%前後が病院施設で終焉を迎える時…
気鋭のジャーナリスト、宮下洋一氏の「安楽死を遂げるまで」は、安楽死が認められている世界各国の安楽死の実際をルポした力作です。恐らく、これほどまでにリアルな安楽死を描いた著書はほかには見当たりません。 スイス、ベルギー、オランダ、スペイン、ア…
先ごろ、脚本家・橋田寿賀子さんの「安楽死宣言」が話題になりました。 ズバリ!「安楽死で死なせてください」のタイトルで新書も発売されています。 多くの人が、無駄な延命治療は避けたい、と口にする時代になり、橋田さんのような願いを明らかにする人が…
「願いの車」で最後のドライブをするのは、海や湖などの場所へ行く人ばかりではありません。 「自分の家へ帰りたい」と思い、「願いの車」を依頼する人もいます。人生の最期、場合によっては自宅へ帰ることさえ困難であることが、このことから伺えます。 日…
私が、このブログを書くことを決めたのは、「ラスト・ドライブ」というドキュメンタリー番組を見たことがきっかけでした。 ドイツの北西部の町、エッセン。 番組は、「願いの車」と書かれた車が颯爽と走っている場面から始まります。 「人生の最期のとき、人…
現在、日本人の死亡原因のトップは「がん」。 2位が「心臓病」、3位が「肺炎」、4位が「脳卒中」です。ここまではよく知られている病名ですが、では、5位は?6位は…? 平成二十七年の厚生労働省の発表では、5位が「老衰」、6位が「「不慮の事故」です…
お迎え体験、あるいはお迎え現象を知っていますか? 死期が近づいたときに、すでに亡くなった自分にとって近しい人が、迎えに来てくれるという体験です。 医師や社会学者らが2007年に行った有名なアンケート調査があります。 遺族を看取った700人に対し、「…
2001年に発表された論文で、「死に至るまでの経過」が紹介されています。 図で示すと次の3つに分類されます。 まず、①。これは、がんなどで亡くなる場合です。ほかと比べると、割に長い間機能が保たれますが、最後の1~2か月くらいで急速に機能が低下し、…
人は、誰もが「生きたい」と思っています。 だからこそ、少し具合が悪かったり体調を崩したりすると、すぐにでも病院に行きます。もちろん、痛いとか辛い症状を何とかして欲しいという思いもあるでしょうが、いつ死んでもいいと豪語していた人が、体調を崩し…
エッセイの連載をスタートします。 テーマは「楽に死ぬための10の方法」。このブログだけで月に1~2回連載していきます。